決算書から企業を見る
- 丸井とファーストリテイリングの決算情報で遊ぶ
- 単体の決算書に潜むおもしろ情報
- セグメント情報の楽しみ方
- シャープの株価に何が織り込まれているのか?
- 信用売りに慣れてきた−3年半の実験をまとめてみる
- 日本航空の真のB/Sに迫ってみる
- 大津広一「戦略思考で読み解く経営分析入門」
- サッポロの食品事業はどうなるのかな
- P&Gの33億ドルはどこへいく?
- 現金をたくさん保有する理由
「丸井…ロング、ファーストリテイリング…ショート」戦略がいけるかどうか研究中。
株価ってダメな企業を過小評価し、いい企業を過大評価してしまうものだから。
両社の決算書を見たのは今回が初めて。まずおおざっぽな感想。
丸井の直近決算が赤字なのは
・特別損失の利益返還損失引当金繰入額(消費者ローン・過払い利息返還への対応)
・新宿地区の店舗改装と不況で売上減少
が主な原因かな。
でもここが改善されても、ファーストリテイリングには利益率でとてもかなわない。
とりあえずは今後の利益見通しより、資産の額が本物か、簿外負債がないか、
ってPBRの方から攻めてみる必要がありそう。(現在PBRは約0.5倍)
ファーストリテイリングは、イメージしていたのと、だいぶ違う会社だった。
ここ数年、海外進出に関する柳井社長の発言やニュースを目にした気がするので、
海外でも頑張っているのかと思いきや、かなり苦戦している様子。
決算書から企業を見る | 2009/10/30 | コメント(0) | 印刷 | [編集]
10年くらい前から決算書といえば、連結決算の方を分析するのがあたりまえ。
でも、連結決算の後のページにある単体決算も見ると、たまにおもしろ情報がある。
アサヒビールの単体P/L、売上・売上原価から○○を抜くと粗利50%超?!
※思わせぶりな表現だけど、画像がたくさんでトップページに載せられないだけ(笑)
決算書から企業を見る | 2009/10/25 | コメント(0) | 印刷 | [編集]
大学の課題で、アサヒとキリンの財務諸表比較して遊んだ。
絶賛オススメ中の大津広一「戦略思考で読み解く経営分析入門」に
たびたび登場する、セグメント情報の数字を元に指標化してみる手法。
自分で実際に作ってみたら結構楽しめた。みなさまもぜひお試しあれ♪
決算書から企業を見る | 2009/10/24 | コメント(0) | 印刷 | [編集]
株価情報を眺めていて、シャープのPER383.7倍、という表示が目にとまった。
なんとも激しい数字で、直近の中間決算発表に何か凄い期待が?と気になった。
決算発表前に想像してみたくなった。
先月発売の四季報。とりあえずPERの計算はあっているようだ。
株価1,036÷1株利益2.7(会社予想10.3)=383.7倍
※想定為替レートは、1ドル=95円、1ユーロ=125円。→参考資料
やっぱり鳩山首相が温室効果ガス25%削減、と言ったから太陽電池期待?
期待されている割に太陽電池産業の業績はイマイチで、
世界No.1.のドイツQ-Cellsの売上が、前年比の半分になっていたり(09年4-6月期)
シャープの10年4-6月期の決算発表では、
「太陽電池部門では、国内は住宅用太陽光発電システムの設置に対する補助金制度の導入により大幅に伸びましたが、海外向けの減少により、売上高は、前年同期比17.1%減の348億円となりました。」
ここ大幅に改善する決算発表が期待されてるのか? まさか!
シャープの売上に占める太陽電池事業の割合は4.6%(09年3月期)だしなぁ…。
新型インフルエンザとプラズマクラスターイオン技術がリンク?
それだったらダイキン工業のストリーマ放電技術の方が上のように思える。
やっぱり普通に主力の液晶事業が、期待されてるんだと思われる。
今月稼働の堺工場(薄型テレビ用液晶パネルを生産)に期待大???
となると、2011年3月期の業績への期待が株価に織り込まれているのか?
うーん…。とりあえず、シャープの中間決算発表は今月29日。
決算書から企業を見る | 2009/10/17 | コメント(0) | 印刷 | [編集]
2006年4月から信用売りをはじめた。
というと、とっても儲かっていそうだけど、そうでもない。
2007年12月に上海ETFの信用売りが解禁されたおかげでようやくプラスに。
そして今年の利益が、暴落した昨年の利益を超えたから「慣れた」宣言してみたの。
銘柄選定の基本は決算書。
私にとって決算書とは、企業価値や企業の将来像を描くものではなく、
近い将来、火種となることが予想される会計処理などを見つけるもの。
そういう見方をすると、決算書は株価上昇よりも株価下落の手かがりになる。
具体的な利用方法は、、、
その1
現物で株を買った時は、短期的に相場全体の下落が予想できても売らない人だから、
同業で決算書に疑問がある会社を売り持ちしておく、って使い方がメイン。
その2
個人投資家の人気銘柄、と称されることがある企業の株価の不思議な動き。
決算発表した際、表面上は利益が出ていると、直後は株価が上昇するが、
その後徐々に値下がりする傾向があるようで、そこをいただくこともできた。
損益計算書は○、キャッシュフロー計算書は×、という会社にこの手が多い。
(個人投資家は利益しか見ていない方が、まだまだ多いのではないだろうか…)
その3
証券会社による、格付けの引上げ引下げ、目標株価の上下に対して逆張りする。
これは現物買いで以前からやっていたので、逆バージョンも楽しんだ。
格付けや目標株価の存在は、市場に非効率をもたらす大切なもの(笑)
おまけ
貸借倍率(=信用買い残÷信用売り残)が1未満の会社を信用売りすると、
うまくいかないことが多く、成功しても時間がかかる傾向あり。
信用売り残が買い残より多い=将来の値下がりを予想する投資家の方が多い
のはずなんだけど、株価は逆に動くことが多いような?
決算書から企業を見る | 2009/10/06 | コメント(0) | 印刷 | [編集]
「お前はもう死んでいる」
ケンシロウに秘孔を突かれたわけではないが、日本航空へおくる言葉にピッタリ。
エルビーダもそうだけど、国策として支援の必要性があるのかイマイチ謎。
そんな話はとりあえずおいといて、日本航空は簿外資産・負債が多い企業だから、
私の思いつく範囲で、真の貸借対照表に迫ってみた。※2009年3月期有報を使用
はじめに結論。2009年3月期決算時で、約2,100億円の債務超過。
決算書から企業を見る | 2009/09/27 | コメント(2) | 印刷 | [編集]
ビジネスマンの3種の神器は「英語・IT・会計」と言われるようになってから、
財務諸表を用いての経営分析の本が、本当にたくさん出版されてきた。
でもそのほとんどが一度読んだら放置。二度と開くことのない内容のものばかり。
そんな中、本棚の目立つ位置に数年間も居座り続けている会計の本がある。
大津広一「企業価値を創造する会計指標入門」
この本は"経営目標"の視点から会計指標を解説したもの。
そして今回新刊「戦略思考で読み解く経営分析入門」は、
"経営分析"の視点から会計指標を解説した本だ。こっちの方が投資家向きかな。
期待通りの内容に仕上がっていて、序章のB/Sの読み方でダメ出しされた(笑)
「B/Sは数値を見てから考えるのではなく、事前にその姿を想像した上で、これを確認するプロセスとして数値を読む。」
あう…、私はまるっきし逆だった。反省。。。
そして本題の会計指標の記述について紹介しておくと。
第1章は売上高総利益率で、分析対象の企業は任天堂。
分析の王道は分解すること、とした上で、売上高総利益率は、
1.売上高と売上原価への分解 2.製品構成への分解
3.顧客構成への分解 4.事業構成への分解 というステップで分解すべしと説く。
任天堂の場合、四半期ごとの売上高総利益率が極端に上下しているのはなぜ?
とこのステップを使って分析を進め、為替相場の影響は意外に少なく、
「ハードとソフトの総利益率の違いによる構成比率の変化の影響と、第3四半期のクリスマス商戦の販売拡張による原価低減と高価格設定の効果のほうが、総利益率に与えるインパクトとしては圧倒的に大きい。言い換えれば、今後の規模拡張に限界が見られたり、大型ハードの投入がなくなったりすれば、より為替の動向にリンクした総利益率の動きとなることも予測されてくる。」
という結論に達する。
かなりオススメの逸品。
しかし、定性・定量の両面からバランス良く分析された会計の本が、
公認会計士でも税理士でもない方の手によって書かれる…。少し悲しい気もした。
やっぱり資格なんて靴の裏についたガムなんだろうね。
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決算書から企業を見る | 2009/09/16 | コメント(0) | 印刷 | [編集]
サントリーがフランスの飲料メーカー、オレンジーナを買収するらしく、
キリンの売上高を加えると、クラフトフーズを抜いて世界4位になるとか。
でも、クラフトフーズはイギリスの菓子メーカー、キャドバリーに買収提案中。
そういえば、オレンジーナは元はキャドバリーの傘下だった会社なんだよね。
なにやら世界の食品メーカーのM&Aが活発になってきましたな。
そうなると気になるのは、サッポロホールディングスの食品事業。
「サッポロビール」と呼ばれることが多いけど、
決算書から考えると「恵比寿不動産」って名前の方がしっくりきてしまう。
※サッポロHD傘下に恵比寿ガーデンプレイス株式会社がある。

同業他社の営業利益率と単純に比較すると、
・酒類事業(2008年12月期)…アサヒ:8.1%、キリン:9.3%
・不動産事業(2009年3月期)…三菱地所:14.7%、三井不動産:12%
お酒は全然ダメで、不動産は優秀。
このままビール事業にこだわり続けても、キリン+サントリーが実現すれば、
ビールの赤字を不動産収入でなんとか補う、って惨めな会社に転落しちゃいそう。
私はビール飲まないから分からないけどサッポロビールの味の継承とか、
社員の将来を考えると、不動産だけ残しての事業売却を決断する時なのかな。
そうなると60年の時を経て、再びアサヒと一緒になるのが妥当な線?
※戦後の財閥解体の流れで、大日本麦酒株式会社がアサヒとサッポロに分割。
決算書から企業を見る | 2009/09/10 | コメント(1) | 印刷 | [編集]
今月、P&Gに事業売却などのニュースが2つ。
・味の素へ骨粗鬆しょう症治療薬の日本国内での特許を2.1億ドルで売却
・ワーナー・チルコットへ医療用医薬品事業を31億ドルで売却
これにより33.1億ドル(3,111億4千万円/1ドル=94円換算)もの現金を手にする。
以前書いた、アメリカのハイテク企業の話の逆バージョンで、
P&Gのようにディフェンシブ銘柄と称されるような企業は、
事業から安定した収入が見込めるから、企業内にお金を貯め込む必要がない。
じゃあこのお金どこへいくかと考えると…、やっぱり事業買収だよね?
日本企業ならコーセー買うかな? 今日の終値で時価総額1,297億円。
決算書から企業を見る | 2009/08/25 | コメント(2) | 印刷 | [編集]
アメリカのハイテク企業は、手元現金が多く負債が意外と少ないなぁ、
って言うのが前回の話。コメントも頂いてなんでだろ?と考えていたところ、
なんだか妙にタイミング良く、今読んでいる本で面白い記述と出会った。
ブロートン「ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場」より。
ビル・ゲイツがワシントン大学でのバフェットさんとの講演の時、
マイクロソフトが多額の現金を保有している理由として、こんな話をしたそうな。
「ぼくにとって恐ろしかったのは、友人たちを雇い始めたとき、だれもが給料を支払われることをあてにしていたことだったんだ。でも、ぼくらには破産した客たちがいた−彼らは僕たちが支払いをあてにしていた客たちだった。それで、ぼくはじきに、この信じられないほど保守的な方法を思いついたわけだよ。つまり、まったく入金がなくても一年分の給料を支払えるだけの現金を銀行に預けておくという方法をね。ぼくは常にこれを忠実に実行するのさ。」
これも立派な財務戦略の1つだよね。
経営者が自分の事業を手伝ってくれる仲間のことを気遣う証。
ファイナンスの理論に毒されていると、うっかり忘れてしまう大事なこと。
日本でキャッシュリッチといえば任天堂?→関連記事
任天堂が手元にたくさん現金をおいておく理由は、
1.ゲームビジネスはリスクが高い
2.ソフト会社から安心してソフトを提供してもらうためのハード会社の使命
って感じだったと思う。
バフェットさんの意見に従えば、企業が内部留保する唯一の正当な理由は、
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決算書から企業を見る | 2009/07/29 | コメント(2) | 印刷 | [編集]


